2008/11/16

芸術の秋に物思う

東京国立博物館で開催している大琳派展に行ってきました。最終日の前日ということも手伝って20分待って、入場した後もヒト、ヒト、ヒト…絵を見るより人を見た、人とぶつかったと言う感じででした。

 俵屋宗達の『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』に画かれたシンプルな鶴の連続模様は、まるで大好きなペルシャ絨毯のように見えるし、酒井抱一の『風神雷神図』はアメコミのよう。そして、俵屋宗達の杉の戸に画かれた白像や唐獅子はキッチュでただただビックリするばかりでした。日本に生まれてよかった~芸術の秋は驚きが満載!!
 でも、もう少し空いていたらもっと堪能できるになぁ~

芸術の秋つながりで宣伝を少々・・・
 今、高輪台の千種屋さんでナンタケット島のクリスマスと冠して私の先生が作品展を行っています。右の黒い皮のストラップのバスケットで私も出品しています。これは習い始めの頃に作ったものです。一つのBasketの中で「あれもこれもやりたい~!」とてんこ盛りにしてしまったもの。一つの作品の中で、やりすぎ、頑張りすぎは美しくない。力を入れるところと抜くところを作らないと、見る側にプレッシャーを与える作品になってしまう恐れがある、と教えてくれた作品です。
 とは言え、やっぱり可愛い我が子。蓋に模様を入れたのは我ながらいいアイディアと気に入ってます。そしてNantuket Basket Museum にも蓋に模様をいれたBasketが最近展示されたそうで、「同時の試みですわね~」なんて、誰も聞いていないのをいいことに一人ごちる私です。まだまだ、知りたいことがたくさん、学ぶこともたくさん、作っても出てくる課題もたくさんあります。だからこそNantuket Basketは面白いと思っています。
 このBasket を持つ人達に幸せを運ぶようなそんな Nantuket Basket を1つでも多く作れたら女冥利に尽きる!!と思う秋の夜長です。

2008/11/14

出雲路は大忙し

 先週末、日帰りで出雲大社八重垣神社に行ってきました(最近、出不精な私にしてはかなり広い行動範囲です)。お参りの目的は、勿論、私に素敵なご縁!そしてそして、周りにいる大切な人達の幸せの祈願です。


 朝一番の飛行機で飛び、最終で帰ってくるという強行軍、名付けてハリケーンKeiという感じの旅でしたが、一緒に行ってくれたお友達がゆったりした雰囲気を持っていたので、お参りしている間は慌しくなく過ごすことができました。


 出雲大社荒垣内お社の後ろにある岩肌にパワーがあるとお友達が教えてくれたので、「行くべし!」と期待に胸を弾ませ行くと、何と何とたくさんの人が集まり、ご利益に預かろうと岩肌をなでていまいた。私達もおとなしく並んでなでなで(いい行いに使いますから、神様お願いパワーを下さい・・・合掌)。


 この出雲大社内は全体を木に囲まれているから当然といえば当然なのですが、不思議な木の香りがする場所が何箇所かありました。お友達がシャッターを下ろすと背景が紫色になるので、やはりパワースポットと言われることはあるのかなと感じざるをえませんでした。

        
 そして、出雲大社からバスと電車で八重垣神社へ急行。出雲大社が当代の名匠達が粋を凝らしたと言うなら、この神社は竹や木などの素材とぬくもりを大切にする宮大工さんが作り上げた雰囲気の神社でした。


 そして、ここは鏡の池の占いで有名な神社だそうです。なんと夕方にもかかわらず、老いも若きも良縁を占う女の子が小さな池の前にわらわらしていました(女性パワー恐るべし)。私達妙齢の女性だって(だからこそ)頑張りたいの~なんて意味不明なことを思いながら紙にお金をのせ占いを開始。15分以内に沈めば早く、それ以上だと遅くに良縁とめぐり合えるそうです。「帰りのバスと飛行機もありますし、もう十分ご縁が遅いので、ここはひとつ早く沈んでくださいませ…」と祈り待つこと5分・・・紙は5分で池のそこへつぅ~っと沈んで行きました。「やった~!!」と喜びつつも、もしかしたら早く帰りたい念だけか??とちょっと疑ってしまいました。ここは疑わず有難く信じようと女妙齢二人神社をあとにしました。

 この出雲路、朝、飛行機で会った人達は行く先々で、果ては帰りの飛行機でも会ったりと個人旅行にも関わらず、まるで女子校修学旅行のようなノリの旅でした。とは言え、一緒に行ってくれるお友達がいて、いい空気と水のもときれいな景色をたくさん見ることが出来て幸せで有難いな~それだけでご利益だとしみじみ感じる今日この頃です。

2008/11/07

秋のサンタと時計の妖精

 これは本当にあったお話。

 あるところに時計が大好きな娘がおりました。しかし、いくら時計が好きとは言え、彼女には新しい時計を買うのに十分なお金もなく、彼女が持っている時計と言えば、祖母から譲り受けた古い時計だけでした。しかし、彼女はその時計を大切に使っていました。
 
 月日は流れ、悲しいことにとうとうその時計も動かなくなり、彼女に時を知らせるものはなくなってしまいました。「携帯電話があるから何とかなるわ…」と、彼女は自分に言い聞かせるものの時計がなくて困ることが時々ありました。「きちんと動く時計さえあれば・・・」

 ある時、親切な商人が「この時計壊れていて売り物にならないからさしあげます。」と、言って、彼女にマーカザイトの時計を差し出しました。キラキラと輝くその時計は、商人が言うようにブレスレットの口金が壊れており、彼女が何度その場で腕にはめようとしても、はめることは出来ません。それでも、「売り物にならないなら、何とか自分で直せないかしら?」と考えた彼女はその時計を貰い請け、家へ持って帰りました。

 その晩、不思議なことが起こりました。彼女がもう一度、時計を腕にはめようとしたその時です。口金は少し硬いですが、何と留まるようになっているではありませんか!彼女は目を疑い、何度も何度も確かめました。「どうもありがとうございました。」彼女は思わず空に向かってお礼を言うのでした。

 それからというもの、使うほどに口金のすべりは良くなり、壊れていたのが嘘のようになったそうです。実は、あの商人、もう何年も彼女のところに来なかったサンタクロースのお使いでした。そして、サンタクロースは時計に風変わりな妖精を住まわせ、「この時計を何とか使えるようにしてあげたい!」という気持ちが妖精に伝わった時に、使えるようになる仕掛けにしていたのでした。

 そして、今日も時計は、彼女の腕でキラキラと輝いています。

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 物事には理屈の通らないこともあるんだな~とつくづく思いました。皆様どうもありがとうござました。