2010/12/15

修理 ‐ フルラッチが割れた時

「リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?」ではありませんが…
ナンタケットバスケットを高さ1mのところからアスファルトに落とすと割れることはありませんか?

割れることがあります。

これは、昨年お嫁に行ったバスケットです。
手が滑ってバスケットを道路に落としてしまい、フルラッチ(黒檀)を割ってしまったそうです。







 ふたの部分にさしたフルラッチの接続部が
 パキっと折れています。
 











 修理開始です。




 ① 割れてしまった接合部分は、手持ちの破材で直しておきます。
  今回は色の違いを楽しむために黒檀ではなく、あえて紫檀を使いました。




② 蓋から飛び出している
 フルラッチの一部をのこぎりで
 カットしたら、ドリルでサンディング 
 をします。











 ③ フルラッチをさす穴をあけます。













④ リムを巻いているウィーバーを一部ほどき












 ⑤ リムを巻きなおし、フルラッチ
  をさしたら修理完了です。
   










 因みに、こちらは我が家の玄関です。
 カメラ目線のサンタクロースとトナカイさんが気になりますが・・・
 メリークリスマス!!
 

2010/11/27

4 Dimensional Basket - 空飛ぶ4次元バスケット




「トリだ!」

「飛行機だ~!」

「空飛ぶバスケットだっ~」


 





 

 なんて会話がされているかどうかはさておき~

  4 Dimensional Basket のこだわりの3点をお話いたします。

 1-安定性の強化

 今までの3段リムのTakanawa Basket 、ハンドルをとめる位置のせいで

 物を入れていない状態で持つとバスケット部分がゆれるという欠点がありました。

「見た目は、今までのバスケットより安定感があるのに惜しい…」

「改善したらもっとよくなるよ~」

などの友人たちの声に励まされ

これまで通り、見た目の安定感はそのままで

バスケットを手に持った時の安定性を増すことを目的に

デザインを改良しました。

実際持って出かけましたが、ゆれるという欠点は解消され、

ねらい通り、持った時も見た時も安定性の高いものになりました。



 2‐ リム巻

 リムを巻く工程では敢えて巻かない部分を作りました。これを行うことで、

 リムの木目が活き

 引きでバスケット全体を見た時 rushing と編み目のバランスが良くなりました。

 いかがですか?





 3- 多色使い

  絵画や刺繍のフリーステッチはある色を表現するのに、何色もの色を入れて、

  深みをだして表現しています。

  バスケットでも絵画や刺繍のような色の出し方をすることで、より深みが出るのではないかな

  と思い挑戦しました。

  実際、ボトムを編むのに半年以上、4~5回の編み直しを繰り返しまし、

  形にすることが出来ました。

  このバスケット。一見黒に見えるのですが、黒いウィーバーは使っていません。

  自分で染めた薄い茶色をはじめ3パターンの茶色と白のウィーバーを組み合わせることで

  黒を作っています。

  なので、上の写真の様に強い光をあてると茶色に見えます。

  色々な色が楽しめるバスケットに仕上がりました。



 Takanawa Basket はこれからもビジュアルや使い心地などなど、

 誰もが満足がいくものになるよう、どんどん追求していきますので

 末永くよろしくお願いいたします。

2010/11/23

Takanawa Basket - 4 Dimensional Basket

   祖母の家の茶の間には古い茶箪笥がありました。


 お腹がすいたと言うと、お茶とお菓子が…

 お絵かきや漢字の練習がしたい時は

 古い藁半紙や裏が白い広告などの紙が…

 いつも何でも絶妙なタイミングで出てきました。

 また、茶だんすの一番上の小さな鍵のかかる引き戸には、

 祖母しか触ることができない帳面、そろばん、書き付けなどなど、
 
 にやら秘密めいたモノが入っており、皆が寝静まった静かな茶の間で夜遅く

 祖母が一人で何やら書いていました。

 謎めいていてそして4次元ポケットのように楽しい茶箪笥でした。

 昔懐かしいあたたかい思い出です。


 
 このバスケットを持つことで、忘れかけているけれど、誰もが持っている

 懐かしくあたたかい思い出を思い出してほしい~

   あなたの中に色々な可能性が入っている引き出しをたくさんあることを思い出してほしい~

 そんな思いを込めてつくりました。

 しかし、ただそのまま茶箪笥をバスケットに小さく作りかえるのではなく、

 今の時代のにアレンジして、モダンにエッジをきかせて表現しました。

 いかがでしょうか?




 銘:4 Dimensional Basket                 

バスケットの底
   Base: チェリー
 Stave: シナ柿、ウォールナット、マホガニー
 weaver:1.8mm、1.5㎜皮籐
   Peg:アイボリー

   ミニラッチ:柘植(ツゲ)

バスケットの蓋
 Stave:シナ柿、ウォールナット、オーク
 weaver:1.5mm皮籐
   Rim:オーク3本 (Kei染色)

   Handl:チェリー(Kei染色)
   knob:ボーン、オーク


 ※ バスケットの大きさは7インチカクテルパースです。
    価格等は連絡先にお問い合わせ下さい。

2010/11/07

リバティハウスで会いましょう (メロディより)


 前の記事でお話ししたリバティハウスの続き。
 
 上の写真はお店の様子。どれも素敵なものばかりです。
 アンティーク屋さんにありがちな暗い感じは全くなく、お店は明るくて気がきれいです。
 
 たくさんの素敵なアンティーク、それにまつわるマダムの熱のこもった話、そして、

 何といってもマダムのその可愛らしい人柄に、お店に入るとついつい時間を忘れてしまいます。
 因みに、我が家の玄関の漆ぬりのお盆もこちらでいただきました。


 お店では、アンティーク銀器のセール(30~70% off だそうです)をしています。
 今まで銀器は手が出ないわ~と思っていた方は、立ち寄ってみて下さい。

 

 
 そして、マダムの好意で置いてくださった、私の作品もあります。
 うふっ。こちらも見て下さいね。


  リバティハウス : 東京都品川区東五反田1丁目2−43
              Tel 03-3447-3274

近況報告

 寒くなってきたので、ふたを編む手をとめて
 ホットカーペットを出し、絨毯の下にひきました。



 ふと気づけば。。。
 なんということでしょう~なんと絨毯が曲がっているではありませんか~
 飼い主より先にぬくぬくしている猫をどかせてやり直しです。。。

 先日、上の写真の左端に写っているミュラーの花瓶、アンティークショップ
 リバティハウス東京都品川区東五反田1丁目2−43にて購入しました。
 この花瓶、夜になって小さい電球を入れると、地のピンクの色がとてもきれい。
 お茶を飲みながら、ぼんやり見つめていると、その日にあった良いことも悪いこともすべて
 包み込んで忘れさせてくれます。

 目にも心にも優しい、私の大切なものの一つになりました。
 これからもやさしく照らしてね。

2010/11/03

〆はやっぱり?



 お鍋の〆は、やっぱりうどんでしょう~
 湯気の中に1本おいしそうな麺が…

 いえいえ。シナ柿、くるみ鍋の〆は紐(ひも)です。

 ふたを作るため茹でている際に出た、シナ柿とくるみ木のエキス(灰汁?)で、
 ペグとバスケット本体を結びつける紐(ひも)を染めています。
 灰汁もバスケットの妖精がくれた大切な恵みです。
 いつも大切に使わせていただいています。
 
 どんな色に染まるかは、また次の機会で報告いたしますね。

 
 
 バスケット作りには関係ありませんが…
 コンロの上はこんな感じです。
 私のバスケット作りやお料理を手伝ってくれる、キッチン応援隊のみんなです。

 素敵な魔法をかけてね~

2010/10/31

今日はなに鍋?

 
 寒い季節は鍋が一番!!
 今日は秋の味覚鍋。具材は柿とくるみ。
 なんて、冗談はさておき~


 只今、蓋を制作中です。 
 鍋の具材の柿やくるみは、実の部分ではなくバスケットに使う木材です。
  
 蓋に使うステイブを適当な太さに切り出したら、切った面をサンディングして鍋へ投入。
鍋のお湯が沸騰したら1本1本引き上げて、丁寧に
「神様、きれいに曲がりますように。。。!!」
の声にならない祈りの言葉ととともに曲げてゆきます。

 特に、今回使ったシナ柿は、非常に硬い!!!木でした。
木目の持つ楽しさに魅かれ、軽い気持ちで使ってみましたが、
何度も曲げている途中で折れてその硬さを肌で実感しました。


 因みに、今回のバスケットだけではなく、日本の竹で蓋を作る時もこうやって煮出して蓋を作っています。
どんな素材を使う時もバスケットを持った方が幸せになるように、心を込めて作っています。
 

2010/10/16

秋といえば~


 秋といえば栗。
 そして
 芸術の秋、バスケット。
 
 間違えました。
 季節を問わず、栗のお菓子を街で見つけると買ってしまい、
 ウィーバーでなくても、長いモノを見つけるとバスケットに編んでしまう。。。
 栗もバスケットも1年を通して大好きでした。

 期末、期初の忙しい時期は、そろそろ終わりをつげようとしています。
 年末進行!!本腰を入れて編み始めようと思います。

 栗の上に載っているベース。。。
 裏側の加工がとても面白いのですが、それはまたの機会にでも。

2010/10/10

材料のはなし ‐ 自分仕様に変える


 【before】
 材料屋さんからかった材料。材はオーク。
 木目もはっきり見えません。
 このベースはイケていないかな~??



   そんなことはありません。



 【after】
  木目が活きるように色を塗ってみました。
  一番上のベースのみチェリー、2番目以降すべてオークです。
  色だって、木目だって自由~
 
 

 【補足:材料に手を加えるのは】
   私が手を加えるようになったのは。。。
  うぅ~ん。。。と思う材料が増えてきたから。
  
   気に入るように、手を加えてしまえ~とばかりに始めた作業ですが、
  手を加える時、私は、
  もとの素材よりナチュラルであること
  もとの素材より存在感はあるのに軽々としていること
  もとの素材よりエレガントであること
  などなどをイメージしながら作業を進めます。
  
   うまく表現できませんが・・・
  もとの素材を遥かに凌駕する!
  これが私が材料に手を入れる時の信条です。

  最後にこの自分で手を加える作業をするようになって
 どんな材料が手元に来ても、必ずそれを活かすバスケットを作ることが可能だ
 どんな素材もいい素材~
 と、思えるようになりました(むしろ、割れているなどの材料に巡り合った時、楽しくなります)。

 今、ご自身のもとに来た素材は、縁あってあなたのそばに来たものです。
 一度、この考え方をお試しください。

2010/10/09

材料のはなし ‐ ベース


  私のベース写真です(ほんの一部ですが…)。
 
  木の種類が違えば違う見た目になるのは当然ですが、
 同じ木の種類でも1枚づつ木目は違うし、醸し出す雰囲気が違います(人間のようですね~)。

  食料品や洗剤などの大量買いや買い置きはニガテですが、バスケットの材料は別です。

  この材料たちのお蔭で、
 「こんなバスケットを作りたい~」
 と、イメージが湧いたら、これらベースの中から
 イメージにあうベースを選び出し、作業にとりかかるこが出来ます。

  作品作りは研究と同じ。と、私は思います。
 アイディアやイメージが湧いたら、すぐとりかからなければ、それは、
 古いもの、ありきたりなものになってしまいます。

2010/09/05

Takanawa Basket(高輪籠) - 憩い(ikoi)

 8月中旬に仕上がったのはこちら。

   【 Takanawa Basket - 憩い(ikoi) 】   SOLD OUT

 これは、皇居は三の丸尚三館に出かけた際に、皇居内にある二の丸庭園休息所をイメージ
して作ったバスケットです。

 何人もの人が座ることで、色が変わった木のベンチ、漆喰の壁、ひさしから入る木漏れ日、涼しい風が通るさま、そういう風景をこのバスケットで表現しました。

 ケーンの色は全く自分では染めていません。自然と茶色なったいる部分を使用しました。それにあわせてウィーバーは柿渋で何日もじっくり茹でて染色したものを使用しました。
 蓋のベースは杢を使うことで床の雰囲気を出せると思い、バーズアイメープルを使用しました。また、人が座ったり、水拭きをしたため変色した床を表現すべく、ナチュラルなコントラストをつけながら丁寧に塗りの作業をしました。
 そして、今回はダブルのリムをつなぐのは2つのヒンジではありません。このダブルのリム専用にラッチを作っていただきました。いつもお世話になっているテクスインテ東京支店内海さんの作品です。ワガママで細かいオーダーをきいていただけて感謝です。

 ちなみに、上の写真は我が家のお玄関です。
 お客様をお迎えするために、このバスケットに小さい香炉をいれ、没薬を焚き、そして、庭にある羊歯をナンタケットバスケットで作った一輪挿しに挿してみました。

 しばし、この暑さを忘れていただければとても嬉しいです。


※バスケットの大きさは7インチカクテルパースです。

 

2010/09/04

Takanawa Basket(高輪籠)- Ohmiya

品は出来ているのにアップが全く追いついていません。。。

 7月末にようやく完成したバスケットです。
 ようやく~というのは、実はこれ。。。3年前、母の日に渡すべく編み始めたものなのです。
 ボトムは作ったのですが、蓋のステイブを半分くらいさしたところで、オーダーが立て込んできたので、そちらを優先しているうちにどんどん出来なくなってしまい、多くの人に迷惑をかけながらも挫折してしまったもの。
 そして、最近では、最初に描いた全くイメージではモチベーションが上がらず、隅に追いや、意識的に考えないようにしていました。
 「もう全く今に至ってはイメージもわかないし、挫折かな~」と思っていたら。。。



 こんな感じで、たまたま思いつきで加工してもらったMarquis用のベースがとてもとても気に入るものに仕上がったので、ようやく陽の目を見ることができました。

 
 PASMOを入れた定期券入れをバスケットのハンドルに巻きつけたり、バスケットの中でPASMOを行方不明にしてしまう母のために内側に1つ、それ専用の物を作りました。


 ちょっと脱線しますが、今回のノブは、象牙の皮目の部分を用いました。皮目の色がリムやハンドルにぴったりでしょう~
 話をもどして。。。
 パスもを取り付けたらこんな感じです。
 
 これで、母も、改札口であたふたPASMOを探すこともなくなるでしょう~
 めでたし。めでたし。

 本当に本当に長い間お待たせしました。私の作品を愛してくれるファン1号の母に感謝を込めて~







  


銘:Ohmiya

バスケットの底
 Stave:オーク
 weaver:1.75mm皮籐
バスケットの蓋
 Stave:オーク、ケーン
 weaver:1.25mm皮籐
Rim:リード2本、
   オーク1本 (Kei染色)
Peg:kininaruki(kei染色)
Handl:チェリー(Kei染色)
knob:象牙皮目
※大きさは8インチマーキスです。

2010/08/16

Takanawa Basket(高輪籠) - Takanawa

 昨年からフルラッチばかり使いバスケットを作ってきました。フルラッチを使うその由は、ペグをつかうと、どうしてもバスケットの蓋とボトムのバランスが悪いことが気になってしまうから。

 ペグだけでバランスが良く、そして、フルラッチのバスケットを超えるものは出来ないのか?そんな疑問から試行錯誤を繰り返し生まれたバスケットです。

 ナンタケットバスケットを作る方は?と思うのでは…
 ボトムにリムを2本、ペグを止めるヒンジも2本使いました。ハンドルの位置も従来の位置とは違います。

 今回のTakanawa 、今ではあまり見ることのない古い桐の箪笥をイメージして作りました。
 材料を選ぶ時や染色をする時には、枯れたようになるよう心をくだきました。
 
 今回は、使ってほどいた古いウィーバーもほん少し使いました。更に、リムは全部同じ素材を使うのではなく、1本はリードにしました。また、リードリムの染色は1度染色してから落とすという方法を用いました。
 写真は皇居三の丸尚蔵館に行った時に、皇居敷地内の二の丸休息所と菖蒲田で撮ったものです。日本の古い建物や自然の風景になじむと思うのですが、いかがでしょうか?




銘:Takanawa
 
バスケットの底および蓋
Stave:国産の竹2種類(染色したものと無染色のもの、皮目をはいだ竹)
weaver:国産1.8mm、1.5mm 皮籐
Rim:Oak2本、Reed1本 (Kei染色)
Handl:Oak(Kei染色)
knob:Walnat(Kei染色)
※バスケットの大きさは8インチトートです。

2010/08/08

初登場!!元祖三段リムはTakanawa Basket!!!

 前回のブログの更新から気がつけば1ヶ月半。。。光陰矢のごとし。。。

 6月の初旬から作り上げたのは、上の写真に載っている3つの作品がです。従来のナンタケットバスケットとは全く違うことに気づかれたと思います。そう、従来のバスケットとは違いリムが3本あります。名づけて3段リム!。                                  

 ペグ1本でフルラッチを使った時以上に力強いバスケットを作りたいという思いから、何回も編みなおしたり、塗りなおしをしたりの試行錯誤を重ねて生まれました。

 更に、今回は、3つのバスケットそれぞれで全く違う個性を出せるよう作り上げました。いかがでしょうか? 3つ個々の作品の説明は、後日させていただきますので、お待ちくださいませ。


 そして、ナンタケットバスケットの枠を飛び出して、Kei オリジナルの TAKANAWA Basket  という名前で、3段リムのバスケットをスタートさせることにしました。この、高輪で生まれたTAKANAWA Basket  これから進化させて、さらに良い作品を作ることが出来るようにしたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。


2010/06/10

7 inch Cocktail purse 『真夏の夜の夢』

 6月はじめに出来上がったのがこのBasket。



     七竹籐シリーズ:7 inch Cocktail Purse 『真夏の夜の夢』

 Weaverは10cmだけ茶色を使った以外は、全て黒で仕上げています。
 えっ、本当??と思うかもしれませんが、本当です。

 一口に黒のWeaverといっても…染める時期と窯によって苔のような緑に転んだ黒、茶色転びした黒、プラスチックみたいに無機質な黒など、ちょっとクセモノな黒いweaverたち。購入してから半年ほど放置していましたが。。。

 一念発起というとかなり大袈裟ですが、気にいらないものが来た時こそチャンス!!と取り組みました。
いざ編み始めると、この緑黒はここ、茶色黒はここ、このWeaverは裏側を使おうなんて楽しくなってしまいました。 
 折角、色々試しているのだから、BottomはCaneだけれど、蓋は木(Walnat)で作ってみようとトライしてみました。


  ここのボトムのリムを巻いた部分だけ10cm程度ですが、茶色のWeaverを使っています。 さらに、今回はこの部分は1.75mmと0.9mmの2本のweaverで巻いてみました。

 今回もHandle、Base、knob、蓋飾り、フルラッチ、RimなどStave、Cane以外は全て私が染めています。 少し街を持ち歩いたら、秘薬もとい常備薬を入れるBasketとして使う予定です。

 メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』の序曲のイメージで作ったのですが、いかがかしら?                                     


7 inch Cocktail Purse 『真夏の夜の夢』 Material


Base : Cherry
Stave:Cane(Bottom)
    Walnat(Top)
Full Ratch:Kininaruki 
Handle:Oak
Knob:Cherry
 


 

2010/06/03

5 inch Tote - Armadillo


 5月末ぎりぎりで仕上がったのはこのTote。
 軽やかなのが Basket の良いところだけど、アンティークの家具のようなそんな重厚な Basketが作れたらな~との思いから生まれたのがこれ。

                 『Armadillo』 - SOLD OUT
 
 リムは敢えてMini Purse に使う細いサイズを使い、ウィーバーは濃茶、赤茶、茶色の3色、そして太さも1.8mmと1.5mmを混ぜて編み上げました。最後に飾りはつまみにして、中には黒い天然石をあしらtってみました。

 いつものBasket とはちょっと違うArmadillo。お茶の時間の時にお茶やスパイスを入れてテーブルの上に置きながら、お茶をサーブするととても喜ばれるんじゃないかしら~なんて1人妄想にふけるのでした。





5 inch Tote Armadillo Material

Base : Cherry(Bottom), Rose Wood (Top)

Stave : Walnat

Full Latch : Walnat

Rim : Reed

Weaver : Cane


2010/05/30

7 inch Cocktail purse - イロワケイルカ

 出光美術館で開催されている『茶Tea-喫茶の楽しみ』に行きました。

 お茶器やお道具などが展示されているのでワクワクしていたのです。残念なことに、私の心を打つものはあまりありませんでした。期待感が強すぎたのかしら。。。



『イロワケイルカ』‐ SOLD OUT

 出光美術館は帝劇の9階にあります。そして、大きな窓からのんびりとお茶を飲みながら皇居が一望できるスペースがあります。展示を見終わったお年寄り達に混じって、私とお友達もほっと一服~

 今日のBasket は2週間前に完成した 7 inch Cocktail Purse の『イロワケイルカ』の親子です。いつものことながら染めの作業は私が行いました。
 そして、今回は象牙職人のイトウさん、コーシさんのお力を借りておしゃれな Knobを作っていただきました。因みに、1.25 inch Round Basket のCane は7 inch Cocktail Purse であまった材料で、ハンドルは竹を自分で曲げで色を塗って作りました。

 実はこのBasket。私が何度か使ってみて問題点はないと確認できたので、今週末に私の母の刺繍の生徒さんであるマダムに引き取られて行きます。小柄で可愛らしいマダムなので、今回は彼女の可愛らしさを引き立てるためにシャープな雰囲気のBasketを作りました。気に入って下さると嬉しいな~

 Basketはモノだけではなく幸せも運ぶものと信じて思いを込めて作っています。
 

7 inch Cocktail Purse Material

Base: Oak

Stave: Oak

Rim: Oak

Weaver: Cane

Handle: Evony overlay

Knob & Plug:Ivory                                 

                             





2010/05/29

初夏のごあいさつ


 先週、神奈川県薬剤師会より薬剤師会会誌用に原稿を依頼された時に撮ったもの…2010年に入ってから製作したBasketたちです。

 まだ、嫁いで写真に載っていないものや、ブログで紹介していないものも何個かありますが。。。
 
 もうすぐ6月、あっという間に今年も半分すぎました。心を新たに新しい作品づくりに取り組む気持ちと共に初夏のご挨拶とさせていただきます。

7inch Round Basket - SAHOHIME

 4月…美術館とお花見に間に合わせて作ったのがこちら『SAHOHIME』です。                  『SAHOHIME』‐ SOLD OUT

 『Figaro』と同じような花の蓋飾りを使いましたが。厚みがとても薄いことはもとより、木目を含めた木の色や持ち味を生かしたので、可憐な雰囲気になったのではと思います。
 そして、 一見するとBaseも Rim もCherryを使ったようなこの色。Oak Bse やReed には柿渋を幾重にも重ねて塗っています。

 因みに、SAHOHIME は春をあらわす佐保姫のことです。これを持つたびに自分の中にある春らしいやわらかい気持ちを思い出して欲しいと思い製作しました。



    

  いかがかしら?

7 inch Round Basket Material

 Base:Oak

 Rim:Reed

 Bottom:Reed

 Top:Cane

 Handle :Cherry

 Knob&Washer:Ivory

 

Basket でChess

  ずいぶん長い間放置していましたが…3月あたまに『Figaro』の蓋飾りが出来ました。Handle と同じ色に染めました。
  
 
 時にはBasketだって楽しみたい!!
Old Esfahan の小さい絨毯の上で遊ばせてみました。

2010/02/21

7インチラウンド‐ Figaro

  1月に作製した7インチカクテルパースが好評だったので、ラウンドでも作ってみました 
『Figaro』


  写真ではうまくお伝えできませんが…
 2年くらい毎日持って日焼けしたバスケットの雰囲気で作りました。
 オペラ『フィガロの結婚』に出てくるフィガロのイメージ(日焼けして陽気でがっちりした男らしい雰囲気)がしたのでそう名づけました。蓋飾りが出来上がってくれば、もっと男前になるんじゃないかな~。

 ノブはそのまま使わずに色を塗り彫りを施しました。
 


 この個性的なフルラッチを作ってくれた作家の経歴とその他作品はこちらをご覧下さい。 作品は全てムクで作られています。そのまま使っても良いですし、自分の色をつけることも出来ます。
 因みに、フルラッチ屋さんではないので、見に行くときは予約が必要になります。ですが、個性的な作品を作りたい方は1度ご覧になられると良いかな~なんて思います。
  

2010/02/20

1月に入ってからは~

 そして、1月に入って作った2作品。
 1つは7インチラウンドバスケット

『 七竹籐籠シリーズ2 ‐Brown tweed 』 

  『長く愛され使われた籠』がイメージ。
  使っていると当然ついてしまう、傷や汚れ、そして、木や竹のこすれて光った感じも出しました。
 


    和の雰囲気をかもし出す個性的なフルラッチを使いました。


  そして、もう1つは7インチカクテルパース
 Nantucket Basket 作製時にもっともよく使われる竹を使いました。


『本の虫』


  『本の虫』なんて言うとあまりいいイメージじゃないかもしれませんが…
 本を読むことが大好き、図書館で過ごすことが多い女の子。個性や主張はあるけれど、誰からも愛さ 
 れる、そんな女の子が持つバスケットというイメージで作りました。
  途中で変色して茶色くなってしまったウィーバーを使ったので、ボトムを編んでいる時を知っている家族は「どうなることやら…」と心配していたそうです。しかし、一番評判がよいバスケットになりました。

    蓋飾りはクジラ(写真では良さが出せてないみたいです…)。

  真鍮の釘は時間がたつと釘自身や釘穴が黒くなることが多々あります。
 なので、2009年12月後半の作品からは真鍮釘は最小限にとどめる、ハンドルを止める部分の2本と
 しました。
  また、物によっては防虫効果を上げるために飲むことの出来る柿渋を、防水効果を高めるために、   釣竿にも使われる日本に古くから伝わる漆を使用しています。

  最後になってしまいましたが、これら2作品の個性的なフルラッチ作成者。本職は彫刻家ではありま
 せん。異色なアーティストの職業と経歴はリンク先でお読みください。
  本人の発想やいでたちが個性的ならば、お友達もやはり超が3つつくくらい個性的で刺激的です。そ
 して、苦労をしている分、人の心の痛みを知っているのか、心優しいアーティスト達です。

  バスケットを教えてくれる人がいるよ~と教えてくれたギャラリーのオーナー、
  編む技術を教えてくれ、私の個性を尊重してくれる先生、
  不思議なアーティスト達、
  こんな素晴らしい人たちに囲まれ作品が作れる私は恵まれているなと思わずにはいられません。
 

  素晴らしい人たちに支えられていることに感謝の気持ちを込めて。

2009年12月から2010年1月初旬に

  2010年、初めてのブログです。
  まずは遅まきながらですが。。。2009年、昨年のお話から始めさせてください。


『Under the Sea 』

  12月初旬に作ったリサズトート。
 いつまでも健康でご夫婦仲良く楽しく過ごして欲しい願いを込めて作りました。



 そして、
12月下旬に出来上がったのは 7 インチ カクテルパース。


 『七竹籐籠シリーズ ‐ Black or White 1』


  頼まれたものばかりで、いつもいつも後回しになっていた母のために。
 当初、黒檀を張ったハンドルをイメージ使おうと思ったのですが…
 今回のバスケットには頭でっかちな印象を受けたので、自分で作ってしまいました。


  飾りは、Scallop。



  つづいて、2009年末から持ち越したもので2010年1月5日に出来たもの。
 7 インチ カクテルパース。これは自分のためのもの。

『七竹籐籠シリーズ ‐ Black tweed 1』

  パネトーネのラッピングについていた木の枝を補強してPeg代わりに使いました。
  黒だけでなく、何色か染色した竹を使って黒を表現したい。そんな思いで作りました。