2008/12/23

クリスマスの思い出-和製サンタより愛を込めて

 5~6歳の12月24日です。父方の大叔母達が遊びに来ました。この叔母達は子供がいないせいか、私をかわいがって、いつも色々な所に連れて行ったり、玩具を買ってくれました。
 24日は、いつものように千疋屋で大好物のマスクメロンを2個食べた後、クリスマスと言うこともあり、ラビットのマフラー、ミトン、カードのゲーム、お人形の家などを買ってもらい(子供心ながら買ってもらいすぎたと思いましたが・・・)、嬉しくてスキップをしながら家に帰ったのを覚えています。サンタさんにはお人形をお願いしていたので、これでバッチリ完璧!!と思ってベッドに入りました。

 朝起きてみると、枕元にはお人形ではない薄い平たい箱と和紙の封筒がおいてありました。中身はサンタクさんからのお手紙で、君は昨日叔母さん達に色々いっぱい買ってもらいました。サンタさんは、もっと貧しい国の子供達にプレゼントを配りに行きます。お父さんとお母さんの言うことを聞いておりこうにして下さい。サンタクロースより と、書いてありました。「サンタさん見ていたんだ・・・」と思いながら、包みを開けるとフルーツケーキが入っていました「???、なぜフルーツケーキ??」。

 いそいで寝巻きから洋服に着替えて、キッチンにいる父と母にサンタさんから人形のを貰えなかったことを告げると、「確かに、あなたは昨日いっぱい買ってもらったよね。だから、サンタさんの言うように貧しい国の子供のことを考えてあげようね。」と諭されてしまいました。勿論、カトリックの幼稚園に通っていたのでクリスマスの時期は貧しい国の子供の為にお祈りをしたり、助け合うことの重要性が分からないわけではありませんでした。でも、プレゼントは貰えない、両親には気持ちを受け止めてもらえない、挙句の果て正論を諭されるとで、気持ちが宙ぶらりんで、ぐったりしてしまいました。
 「折角だからケーキもいただきましょう~」と明るく気分を切り替えるように母が紅茶を入れてケーキをだしてくれたので、「まっ、いいか~」とフルーツケーキをいただくことにしました。でも、子供の口にはアルコールがきいたフルーツケーキは美味しいとは思えず、「サンタさん、美味しいものくれるわね~」と美味しい美味しいと陽気に食べている両親を尻目に、「やっぱり、何だかよく分からない(私のクリスマスではないかも・・・)」と首をかしげる複雑なクリスマスになりました(とは言え、その日以降、会う人会う人に「見てみて!これ、サンタさんからの手紙」と見せまくっていました←子供の頃からネタには敏感!)。

 でも、あのサンタさんの手紙は縦書きでフエルトペンを使って書いてあり、間違いなく母の筆跡ということ、そして、署名もサンタクロースよりと縦書きで書いてあったことが思い出されます。今、大人になって、両親が子供の私に感謝する心、他人を思いやる心を教えたい、という親心が伝わってくるハートフルな思い出なのですが…せめて、手紙は横書きで書くとか、署名だけ英語にするとか、もう少し頭を働かせて工夫してくれたらいいのになぁ~。昔から母は大雑把な人だったわ~と苦笑してしまいます。でも、とても愉快で暖かいクリスマスの想い出です。


 あなたのクリスマスの想い出は何ですか?

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